硬化肉盛り溶接とは

対象物の表面に硬化肉盛材料で溶接を行い、耐摩耗性を向上し、製品の寿命、品質を改善するものです。

下記は、納入先での溶接対象物です。

代表的な対象物

業界 適用製品
製鉄 各種圧延ロール、ガイドローラ、ミキサー、テーブルローラー、ミルガイド
自動車・船舶 エンジンバルブ、バルブシート、タービン、クレーンホイール
製紙 カッター、スクリュー、印刷ローラー
化学 アキシャルロール、ゲートバルブ、バルブシート、カラー射出成型器シリンダー、スクリュー
建機、石油 ローラ、リンク、バケット、カッターチップ、ドリルカラー、フラッパー、ノズル、バルブボディ
原子力関連 弁、スリーブ
その他 プランジャ、ミキサー部品、鍛造用工具、ワイヤ巻き取り機、ビット、衝撃刃

 

粉体プラズマ溶接とは?

  • 硬化肉盛り溶接の1つで、添加剤に粉体を用い、プラズマアークで溶融して肉盛するものです。
  • 希釈率が小さく、母材を深く溶け込ませない広い溶融ビードが得られます。
  • 粉体にすることで、均質な溶融金属が得られ、より高品質な製品になります。また、特殊な材料も使用可能です。

プラズマ溶接トーチの特徴

  • 冷却効果が大きい
  • 耐久性に優れる
  • 電極やチップ部品の消耗が少ない

テクノスアークの粉体プラズマ溶接システムとは?

対象物の寿命、品質を向上させる硬化肉盛り溶接を自動で行うことができます。

熟練工が居なくても、円周肉盛溶接(外径肉盛りや内径肉盛り)、平面肉盛りを正確に行い、生産コストの低減と合理化を行い、生産性を高める溶接装置です。

テクノスアーク社の粉体プラズマ肉盛溶接機と他溶接周辺機器と、マニプレーター(直線装置、直行座標型ロボット)の制御・監視をタッチパネルで行います。

受注生産のため、ロット生産に比べると安価にとはいきませんが、貴社の導入場所・導入目的に合った仕様でご用意できます。

また、マニプレーターも当社でセットアップを行うことが可能です。

自動溶接の対応内容

平面、円筒状、表面や内面など色々な形状の対象物に適応できます。

タッチパネルで簡単操作

  • 対象物に対する最適な溶接条件の記憶
  • 溶接条件の呼び出し
  • 溶接中の電流や粉体量の修正が簡単に直ぐできます
  • 故障診断やエラー対応を行います(エラーは、各周辺機器への繋ぎこみや電源状態のお知らせなど)

 

多関節型ロボットとの比較

テクノスアークのマニプレーター(直線装置、直行座標型ロボット)は、

多関節型ロボットに比べ、システムインテグレーター(ロボットの設定のようなものを担う業者さん)の手配が不要なため

導入コスト、運用コスト共に抑えることができます。

 

運用コストを抑えられる理由をもう少し詳しくお伝えします。

テクノスアークのマニプレーターは、3次元の動きを、円弧ではなくXYZ(縦、横、高さ)の3方向の直行するスライドのみで実現するシンプル機構です。

直線的な移動のみのシンプルな機構なため、制御プログラムも容易で命令も簡単でシンプルなものとなりますので、ユーザー側で設定できます。

そのため、初期のシステムセットアップだけではなく、プログラム修正する場合も低コストで実施できます。

テクノスアークの溶接マニプレーター 多関節型ロボット
動き シンプルで正確な動きが得意 複雑な動きが得意
機構 XYZの3方向直行スライド 円弧
システムセットアップ テクノスアークが行う システムインテグレーターが行う
(ロボット本体と別会社であることも多い)

粉体プラズマ硬化肉盛溶接では、オシレート装置もトーチも重く、

関節部分に大きな負担が掛かるため、剛性があることが重要になります。

多関節ロボットに比べ、複雑な動きは得意ではない直行座標型ですが、

ローラーやバルブ、ホイールの硬化肉盛りは、

シンプルな動き(円周や、平面を強化)で行うため、その点がマイナスになる作業があまり有りません。

それらの理由から、剛性、耐久性、精度の高い溶接マニプレーター(直線装置、直行座標型ロボット)で自動化することは、

トータルのメンテナンス、諸設定などの維持コストを下げることができると考え採用しています。

当社が「溶接マニプレーター」を採用した理由と、

比較検討用に、当社の考える溶接マニプレーターと多関節ロボットの両トーチ位置制御方法の特徴を記載していますが、

溶接マニプレーターがすべての面で優れていると言いたいわけではありませんし、場合により他の手段が適していることも有ります。

実際に、導入先でも当社クロスライダーと多関節ロボットを組み合わせて活用いただいている例もございます。

用途や諸条件を伺って、溶接ロボットとの協調の手段も含めた最適なご提案をいたしますので、お気軽にお問合せ下さい。

お問合せ

 

よくある質問

Q.各種補助金対応は可能でしょうか?

A.はい、補助金のスケジュールに合わせた対応や、帳票類の発行も可能です。補助金の申請前にご相談下さい。過去に、ものづくり補助金にて導入いただいたことも有ります。

 

Q.実際の動きや現物を見ることは可能ですか?

A.はい、当社でのショールームはただいま準備中ですが、準備中でも溶接・溶接機・溶接システムの実演は可能です。お問合せフォームの用件では、「製品・デモを見てみたい」を選択してください。

 

Q.これまでどんな業界への導入実績がありますか?

A.旧タイプを含めた これまでの粉体プラズマ肉盛り溶接機の納入件数は100台以上に上り、

主な納入先は、舶用エンジン製造業者様、溶接加工業者様となります。

当社溶接機を利用しての加工業者様の納入先は、製鉄業、自動車・船舶業、製紙業、化学、建機、石油、原子力関連などがあると伺っております。

導入事例ページにも詳しく載せております。お問合せいただけましたら詳細もお伝えいたします。

 

Q.テクノスアーク製ではないPTA機も修理対応できますか?

A.はい、内容により修理可能です。溶接機修理についてをご確認の上、お気軽にご相談ください。

 

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